舞台『エンギデモナイ』出演 ノリコ役

沼田花香です。
私が過去に出演した舞台「エンギデモナイ」について振り返ります。
2024年出演 納谷真大作「エンギデモナイ」について

「エンギデモナイ」
脚本:納谷真大
演出:納谷真大
企画:ジョブキタ北八劇場(KITA8NEXT)
場所:ジョブキタ北八劇場
公演日:2024年12月6日-12月15日(全15ステージ)
結成12年目を迎えた、とある劇団。それぞれ人生に迷い、将来に不安を抱える劇団員たちと過去の栄光と才能の枯渇の狭間に苦しむ劇団の主宰者仙石。
劇団員たちと彼の亀裂は深まっていく。
元劇団員であり、仙石の恋人でもある夏美は、劇団員たちと仙石の仲を取り持とうとするが、その甲斐もなく、劇団は崩壊寸前へと追い込まれていく。
それに追い打ちをかけるように、演劇嫌いの稽古場の管理人・鈴木次郎が現れる。
絶体絶命の中で、仙石は劇団の解散を決意する…。
赤・青・黄チームに分かれ、ロングランで上演されました。
「ジョブキタ北八劇場」について
今回「エンギデモナイ」が上演されたのは、2024年新たに誕生した客席数最大226席の小劇場「ジョブキタ北八劇場」です。
札幌駅北側の大規模再開発で新たに建設された48階建ての複合商業施設「さつきた8・1」、その2・3階部分にオープンした劇場で、2024年5月からこけら落とし公演が上演されました。
劇場の芸術監督には札幌の劇団「ELEVEN NINES(イレブンナイン)」の代表で、俳優・演出家・劇作家の納谷真大さんが就任されており、既に数々のロングラン公演が行われ賑わいを見せている劇場です。
「エンギデモナイ」とは
ジョブキタ北八劇場の芸術監督でもある納谷真大さんが脚本・演出を務め、2005年、2013年と上演され好評を博した作品「エンギデモナイ」を現代らしく改稿しての上演となりました。
上演期間は、2024年12月6日〜12月15日まで全15ステージのロングラン。札幌演劇シーンを支える人材育成プロジェクト「KITA8NEXT」#1と称し、ワークショップやオーディションを通して集まった若手からベテラン総勢27名が3チームに分かれて出演しました。
私は今回オーディションからの参加となり、ワークショップを受けていない分、既に打ち解けたキャスト陣の中に入っていくのは勇気が要りましたが、無事温かく素敵なメンバーと共に駆け抜けることができました。
公演を終えて

今回の公演で印象的だったのは、お客様の温かさでした。
どのステージも沢山笑って、泣いて、拍手をくださって、とにかく温かい反応で演劇を愛してくださっているのが感じられて嬉しかったです。
黄色チームは私をはじめ、最年少は中学生と特に若い者も多く、ステージ毎にお客様がくださる反応や感想、繰り返し足を運んでくださる姿に支えられていました。
お客様、出演者やスタッフ、今回関わってくださった皆様に心から感謝を申し上げます。
北八という新しい劇場を経験させていただき、更にロングラン公演という恵まれた環境の中で演劇ができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
豪華なベテランの役者や制作スタッフと共に過ごし、素敵な本を演じ、作品を作りあげられたことは本当に貴重で糧になる経験でした。
私はこの2024年、2019年以来の舞台に立つことが叶いました。
この復帰の年に2度も舞台に立てたことは、周囲の環境や人に恵まれたからに他なりません。ありがたいことに2025年も舞台出演が決まっており、本当に恵まれていると感じています。
こういった沢山の機会をいただいたからには努力をして、成長して、可能な限り力を尽くして良い働きをすること、良き俳優になることで返していくべきだと思っています。
今回のエンギデモナイでは稽古期間から初歩的な部分でも多くのご指摘をいただき、演技について学ばせていただきました。
本番では体調管理の甘さから喉のコンディションが悪く「声が出ない」という焦りの中で初日を迎えました。
劇場で全席に届く声を出すため、朝からウォーミングアップを念入りに行い、負荷がかからない発声、内服やケアを丁寧に行いました。
危機的な状況ではありましたが、声帯のケアについて学び直すきっかけとなりました。
声の不調は長引き、ロングランの間でも声の質までは改善が間に合いませんでしたが、声量だけはしっかりと出るように努め、お客様に届く演技をなんとかできていたと思います。
演出家からは「何かが立ち上がって、稽古中よりも声が出ていた」とまで言われ、これを機に発声について多少なりとも成長できたのかもしれません。
自分と向き合い、もがいた過程、この経験から得られたものは大きかったと感じています。挑戦と成長を重ねていく私を、今後もどうか応援していただけましたら幸いです。
また、今回の出演メンバーや北八という劇場を少しでも気にかけていただけたら大変嬉しく思います。
何より楽しい作品で、劇中の台詞が全てブーメランのように刺さって抜けない、素敵で愛おしい作品でした。
関係者の皆さま、劇場で見届けてくださった皆さま、ありがとうございました!
ノリコ役-沼田 花香